「続ける、やめる、始めることを決めなさい」+「有知の得・無知の損」

「続ける、やめる、始めることを決めなさい」+「有知の得・無知の損」

「続けること、やめること、始めることを決めなさい」

『…続けること、やめること、始めることを決めなさい…』

「7つの習慣」の著者であるスティーブン・R・コヴィー博士の言葉です。

 

考えていただきたいテーマです。

 

■やめることがもっとも難しい。

続けることは比較的容易です。やめることは最も難解です。

始めることは、やめることより容易です。

簡単な順に並べると、続けること、始めること、やめること、となります。

○最も消極的な社長は、続けることのみを選択します。何十年も同じ事項のみに専念できるのはこのタイプです。

○中庸の社長は、続けながら新しいことも始めます。事業の幅が広がり、ある程度業績も伴います。

○最もアクティブな社長は、続けながら、やめながら、始めます。

この三拍子を持ち合わせている経営者は稀です。大化けするのはこのタイプだと思います。

 

やめる選択肢を常に懐に忍ばせてください。やめるべきことをやめないのは、重しをぶら下げながら歩んでいるようなものです。

重しを切り離すと、すっきりと軽くなります。

うまく行かない時は、やめるべきことをやめていないからではないか?との疑問を持ってください。

 

■漠然と続けてはいけない。

続けることはビジネスの基本です。すぐにあきらめてしまったら、事業は立ちあがりません。粘り抜くから事業は立ちあがります。

一方、同じことを繰り返しているだけでは、時代の変化についていけません。進化・発展しながら続けることが重要です。

何十年前と同じ業態のお店はどんどん陳腐化します。

コンビニ業態は、日々進化しているから成長できています。今のコンビニは、十年前のコンビニと比べて、大きく変化しています。

似て非なる業態に成長しています。

続けることの中にも、『続けること、やめること、始めること』の三つが組み込まれているのでしょう。

 

■自問自答してください。

○進化・発展しながら続けていますか?

○停滞していませんか?

○三年前と比べて確実に変化していますか?

○進化・発展のために、何かを始めていますか?

○やめるべきことをやめていますか?不要な事項を大切に守り続けていませんか?重しを持ち歩いていませんか?さっさと捨ててください。

 

『…続けること、やめること、始めることを決めなさい…』の意味するところは、新規事業云々のような大きな事柄だけを指しているのではありません。日常業務の些細な事柄も含めて、事業が進化・発展を繰り返す過程における判断の目安を示しています。

 

意識して取組んでください。特に、やめる勇気を意識して持ってください。

 

「有知の得・無知の損」

自動車を運転する前には、必ず教習所に通って勉強します。

その後、免許を取得して、保険に入って…始めて運転できます。

飛行機を操縦する時はどうでしょうか?

当然ライセンスを取得します。

さらに、大型旅客機のパイロットは、長期間の訓練を経てその権利を手に入れます。

 

企業経営の難易度はどの程度でしょうか?

・自動車の運転レベル?

・軽飛行機の操縦レベル?

・大型旅客機のパイロットレベル?

経営には、相当高度な知見が要求されます。

 

経営者として何を学べばよいのでしょうか?

・経営学でしょうか?

・会計学でしょうか?

・法律でしょうか?

・営業論でしょうか?

・マネージメント論でしょうか?

・人間学でしょうか?

この答えは簡単ではありません。

 

気付いたことに一つ一つ学びの好奇心を持って、良く考えて頭の引出に整理しながら積み上げて行くことしかないように思います。

また、知らないことを知らないと認識して、知っている人の知見を活用することでしょう。

無知の無知(知らないことに気付かないこと)はダメです。

無知の知(知らないことを理解すること)が重要です。

 

■有知の得(知っていることで得をする、損をしないこと)

ある賃貸借契約書を確認しました。途中解約条項が曖昧で、借主が途中で撤退する時に大きな費用負担が発生する内容でした。指摘して改定してもらいました。最大1,000万円近い金額の将来リスクをヘッジ出来ました。

このような話は日常茶飯事です。皆様も気を付けてください。

ちょっとした知見があればすぐにわかる内容です。

 

■無知の損(知らないことで損をすること)

融資相談を進める過程で、過去の担保が抹消されておらず、余分な担保を提供していることがわかりました。

後の祭りで、完済するまで外すことはできません。少しの知見があればこんなことにはなりませんでした。

 

本コラムの狙いは、

・ほんの一部ではありますが、経営のヒントを提供すること

・このことを通じて、読者の知的好奇心の活性化に寄与すること

・そして、有知の得を得る、無知の損を減らすこと

です。

 

どうぞ引き続きお付き合いください。

 

〇 本情報の信頼性の向上には最善を尽くしていますが、その正確性を保証するものではありません。

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