今日本は、長期間続いたデフレスパイラルからの脱却を目標に、国を挙げて戦っています。
・大胆な金融緩和
・インフレターゲットの設定
等々です。
政策の好き嫌いは別にして、今の日本には、「インフレ」の方向に風が吹いています。さらに、来年四月から消費税率がアップします。これも「インフレ」方向の風です。
企業経営者は、この強烈な「インフレ」の風に準じて経営の舵取りを行うべきでしょう。
この風には乗るべきです。
■時流適合のためのキーワードは、以下の4つです。
その1:取捨選択
その2:高付加価値化
その3:生産性の向上
その4:価格の改定
■その1:取捨選択
自社が提供する商品・サービスを、全面的に再確認しましょう。
・売れているもの、売れていないものを知りましょう。
・原価をしっかりと把握しましょう。
・儲かるもの、不採算なものを知りましょう。
・強化すべきもの、不要なものを見極めましょう。
不要なものを切って、強みに特化しましょう。この機会に選択して集中しましょう。
■その2:高付加価値化
特化すべき商品・サービスの、更なる高付加価値化を目指しましょう。
・より高額商品・サービスを開発しましょう。
・より高粗利益率商品・サービスを開発しましょう。
・上位のニッチなマーケット・顧客開発(アッパーニッチ戦略)を始めましょう。
■その3:生産性の向上
・取捨選択(その1)は最大の生産性向上策です。まずは絞り込みを行ってください。
・状況が許せば、設備投資を行いましょう。
■その4:価格の改定
「値決めこそ経営」(稲盛和夫氏)です。価格に対して、真摯に向かい合ってください。時間を掛けて、丁寧に検討してください。
・最低でも原価の上昇分は値上げしてください。
・付加価値の向上を併せて織り込みたいものです。
・来年4月には、消費税増税分を確実に価格転嫁してください。
経営で最も大切なのは「時流適合すること」です。
大きな時流には絶対に準じて行かねばなりません。
今うまく行く経営が出来ている会社は、過去に上手に時流適合出来てきた会社です。
今うまく行く経営が出来ていない会社は、過去に時流と逆行した会社です。
今は、間違えなく「インフレの風」が吹き始めています。
今この風に乗らずに価格維持を決め込んだ会社は、来年から高い確率で減収・減益の路をたどることになります。「値上げすれば売れなくなる」、こんな考えで、安易にあきらめないでください。
何としても、「インフレの風」に乗ってください。
石にかじりついても…の決意でお願いします。
インフレに時流適合するための経営施策を立案してください。
そして実行してください。
今経営者に課せられた大きな仕事です。
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