「優れた経営者は問題を飢え死にさせて、機会に餌を与える」、ピーター・ドラッガー氏の言葉です。
問題点(短所)にばかり着目すると、どんどん問題点が見つかります。一方、チャンス(機会)にのみ焦点を当てて考えれば、たくさんチャンスが見つかります。後者に挑戦してみましょう。
全体の売上高が昨年対比で10%減収になっている企業でも、伸びている部門や商品・サービスは存在します。すべてが均等に10%減収になっているわけではありません。
あるものは30%減収、あるものは10%減収、そして、あるものは20%増収、こんな風に構成されています。20%増収になっているものに着目してください。
全体が10%減収している中で、20%も増収になっているのはなぜか?ここには大きなチャンス(機会)が存在しているはずです。「機会に餌を与える」とは、この20%に着目して経営することです。
全体の利益が昨年対比で30%減益になっている企業でも、増収出来ている部門や商品・サービスは存在します。
ここには大きなチャンス(機会)が存在しているはずです。
「機会に餌を与える」とは、大幅な減収の環境下でも、増益出来ているものに着目して経営することです。
取引高が伸びている取引先があるはずです。
ここには大きなチャンス(機会)が存在しているはずです。
「機会に餌を与える」とは、伸びている取引先に着目して経営することです。
好調な経営を続けている取引先があるはずです。
ここには大きなチャンス(機会)が存在しているはずです。
「機会に餌を与える」とは、ツキのある取引先に着目して経営することです。
幸運を持ち合わせている役員・社員がいます。成績を著しく伸ばしている役員・社員のことです。
ここには経営の大きなチャンス(機会)が存在しているはずです。
「機会に餌を与える」とは、この幸運に着目して経営することです。
短所ばかりが目立つ社員でも、探せば長所も見つかります。
ここには人事の大きなチャンス(機会)があるはずです。
「機会に餌を与える」とは、この長所に着目して人を育てることです。
時に問題点を退治するステージも必要です。急成長を続けるベンチャー企業にはこの発想が不足しがちです。
問題点を貯め込み過ぎると、爆発して危機を招きます。意図的に踊り場を作って、問題点と向き合うことも必要です。
一方、経営の基本は「機会に餌を与え続けること」だと思っています。短所を探して嘆くよりも、長所・ツキ・幸運を探しながら、経営資源を長所に集中してぶつけてみましょう。
そのためには、長所を見つけるための経営管理が必要になります。
○売上が伸びているもの。
○儲かっているもの。
○幸運な出来事・人・取引先。
が機会・長所です。
決算書や試算表は、本来税務申告のために作っているのではありません。長所を探すためにあるのです。
決算書や試算表を長所探しのツールとして活用してみませんか。
数字の配置や分析方法を税理士事務所と相談してください。
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