■ある著名な大リーガーの専属トレーナーを長年務めた名コーチに、話を聴く機会がありました。
一流選手と二流選手、そして、三流選手の違いについて教えてもらいました。
・三流選手は、練習中も練習をやり過ごしています。
練習後は、当然野球のことを忘れて気楽に生きています。
・二流選手は、練習には全力で取り組んでいます。
ただ、練習後は、あまり野球のことを考えずに過ごしています。
・一流選手は、練習後のオフも、ずっと野球のことを考えながら生きています。
そして、野球を考えることを楽しんでいます。
・二流選手と三流選手は、オフを本当の休暇だと捉えています。
・一流選手は、オフを次のシーズンに備えるための期間、休みを次の試合に備えるための時間と捉えています。
・二流選手と三流選手は、(多分)野球を食うための糧、義務と捉えているように感じました。
・一流選手は、野球が天職であり、自分に与えられた使命だと考えているように思いました。
最後に、『活躍の度合いは、もちろん持ち合わせた素質の差によるところも小さくないですが、上記のような考え方の差でも大きく変わります。晩成型の選手は、考え方がしっかりしています。他のスポーツも同じではないでしょうか?』と締めくくられました。
■野球選手の一流と二流、そして三流は、そのままビジネスの世界にも当てはまります。
○仕事は食うための糧、義務なのか?それを超えた天職なのか?
・一流のビジネスマンは、天職発想を持っています。単なる、糧や義務だけではない、これで生きる、これで自分の存在意義を世に問う、こう考えています。
・二流や三流のビジネスマンは、仕事を稼ぐための糧、義務と考えています。
○勤務時間中の仕事に対する取り組みは?
・二流のビジネスマンも勤務時間中は一生懸命に働いています。
この部分では一流と同じです。ただ、アフターファイブや週末、長期休暇の過ごし方が一流と異なります。
○休みは何のためにあるのか?
・一流のビジネスマンは、備えるための期間・時間と考えています。
長期の休暇は、普段できない充電(インプット)期間と捉え、『緊急でない重要なことを考える時間』として有効活用しています。
また、週末などは、遅れの調整や翌週の仕事の事前準備、体調のメンテナンスなどに充てています。もちろん、大人としての社会行事などへの対応や休息も必要になります。
■考え方が違えば生活習慣が変わる、一流と二流、そして三流の差は、これが原因です。
○「生きるための糧、義務」と考える二流と三流は、勤務時間以外に仕事をしたくない、仕事を頭から完全に遮断した生活を送ろうとします。
○「生きるための糧、義務」+「天職を通じて自分の存在意義を世に問う」と考える一流は、常に天職を考えながら時を過ごします。
この生活習慣の差が、長い時間を経て、雲泥の実力の差を生み出します。
■景気は好転します。
全体の景気は好転します。
ただ、『全体が良くなることは、全員が良くなることを意味しません。』良くなって増えた果実は、まず一流に分配されます。これが、ビジネスのルールです。
そして、格差がますます広がります。勝ち組と負け組の差が拡大します。
好む好まざるにかかわらず、これが資本主義です。
ビジネスで勝つためには、一流、せめて一流半の生活習慣を身に付けたいものです。
仕事は天職であるはずです。
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