「起業時にやってはいけないこと、やるべきこと。」

資金・人・モノに余裕を持って起業できる人は多くありません。
ほとんどの人は、我慢しながら事業を立ち上げます。

■この状況の中で、やってはいけないことがあります。

ご確認ください。

1、美味しい話に乗ってはいけません。
・力のある企業は、力のある企業としか取引しません。力のない自社に、分不相応の美味しい話は絶対に回ってきません。
「こんな大きな商談が有って、うまく行くとこんなに儲かる」と本気?で語る人がいますが、すべて眉唾もんです。すべてです。
・美味しそうな商談話が舞い込んできたら、何故その話が自社に来るのか?この商談を受ける必然性が自社にあるのか?と考えてください。必然性が無ければまとまりません。やり過ごしてください。

2、大き過ぎる売上の案件を受注してはいけません。
・身の丈を超えた大きな売上の事案を受注すると、実力以上の  リスクを抱えることになります。
・大きな売上に対しては、大きな役務の提供が必要になります。
・大きな売上に対しては、大きな原価の支払いが発生します。
・大きな売上を回収するリスクが発生します。
・大き過ぎる売上には、大き過ぎる役務と原価、さらに大き過ぎる回収リスクが伴っていることを肝に銘じてください。
・ひとつでもつまずけば、その時点で倒産です。

3、安売り・ディスカウント受注は、絶対にしてはいけません。
・売れないのは商品力・サービス力が足りないからです。
・仕事が取れないのは、これも商品力・サービス力が足りないからです。
・これらの不足分を価格で補おうとするのが安売り・ディスカウント受注です。
・安くすると儲からないのに忙しくなります。繁盛貧乏は会社を疲弊させ、考える時間を奪います。

4、低粗利益率ビジネスに参入してはいけません。
・小さな会社は高い粗利益率を確保してください。
・粗利益率15%未満のビジネスは、資金力のある会社が取組む領域です。ある意味金融業です。
・粗利益率15%以上30%未満のビジネスは、一定の資金力と、相当高度な経営力を持ち合わせている会社が取組むビジネスです。
・出来れば粗利益率が40%以上のビジネスモデルを構築ください。

5、簡単にあきらめてはいけません。容易に流されないでください。
・成功を収めた会社でも、最初から予定通り立ちあがった会社はほんの一握りです。
・当初想定したビジネスモデルを修正しながら、手を替え、品を替え努力を積み上げる中で、やっとの思いで成功を手中にしています。
・簡単にあきらめて、次から次へとビジネス分野の浮気を繰り返してはいけません。物になりません。

6、ジタバタ動き過ぎないでください。
・焦る気持ちを抑えて、じっくり腰を据えて考える時間を十分取ってください。
・考えながら小さく試して、小さな成功事例を確実に作ってください。
・オペレーション(社員数など)を慌てて大きくしてはいけません。

■この状況の中で、やり続けて行かねばならないことがあります。確認ください。

1、資金調達に励んでください。
・創業者のミッションは、うまく行くと信じて、その事業が軌道に乗るまでの資金をつなぎ切ることです。
・資金が枯渇したらその事業は終わりです。資金調達に励んでください。

2、自社の経営について、24時間、365日考え続けてください。
・どうしたらうまく行くのか?何を変えるべきか?次は?脳細胞が破裂するぐらい考えて、考え抜いてください。
・この継続した深い考えの中から、成功のためのヒントと幸運を引き寄せることが出来ます。
・仕事をしながら考え、食事をしながら考え、休息を取りながら考え、寝ながら考える、成功する社長はこんな生活を楽しく送っています。

3、勉強を続けてください。
・経営者の知見の差が、そのまま経営実態の差になります。知見のある社長が経営するのと、そうでない社長が経営するのとでは、その結果には大きな差が生まれます。当然です。
・体系的、網羅的に経営を学んでください。切りがありませんが、生涯勉強です。
・まずは、会計を学ぶことをお勧めします。会計がわかれば、「大きな売上のリスクや低粗利益率ビジネスの難しさ」を実感できます。
・無知の損にならぬように勉強を続けてください。

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